経営コラムColumn

セールスメカニック育成の鍵は「共感力」にあり

最近、よく「セールスメカニック」という言葉を聞くようになりました。
メンテナンスパックなどの推奨でお客様が定期的に来店されるようになり、その入庫時に営業スタッフでは無くメカニックがお客様と接する機会が増えました。その折に、点検などを担当したメカニックが、お客様と会話をする中でニーズを引き出し、追加整備や部品交換などの提案をして、サービス収益の獲得につなげたい。そういうメカニックのことを「セールスメカニック」と呼ぶわけです。
しかし、メカニックには人と話すのが苦手だという人が多く、お客様と上手にコミュニケーションが取れずに、なかなか提案が進まないというケースもあるようです。
確かに、新車ディーラー(カーディーラー)業界で管理者研修などを担当させていただくようになってから、サービス部長、工場長などサービス部門の方々については「表情が硬い(怖い)」「愛想が無い」「口が重い」「理屈っぽい」「気難しい」「気が短い」という第一印象を持ったことが多いように感じます。実際に話をしてみると、意外と気さくだったり、話し好きであったりする方も多いのですが、そうなるまでには少し時間がかかりました。
サービス部門では、管理職でさえそういうイメージがありますので、現場で働くメカニックの皆さんが、お客様と上手に会話をするのはなかなか難しいと思います。お客様と上手に会話できなければ、信頼関係も築けず、何を提案しても受け入れてもらえません。逆に、無理やり提案をするとクレームにもなりかねません。それでは本末転倒です。

「お客様に好感を持ってもらい、信頼していただく」ためには、私たちは「共感力」が重要だと考えています。
「共感力」とは、「お客様の立場になりその気持ちを汲み取る」ことは勿論ですが「お客様に安心感を与え、その立場や気持ちにそって適切な対応や行動ができる」ことになります。
その為には「親しみやすい笑顔」「気持ちの良い挨拶」「自然な会話」「さりげない質問」「関心に応じた対応」などが必要になります。
私どもでは、今年に入ってから、工場長やメカニックを対象にした「共感力を高める為の研修」を実施しています。「お客様に対する姿勢」「笑顔」「声・仕草」「質問」「会話」などをテーマに研修を進め、ロープレ訓練も実施します。
最初は笑顔も無く、普通の会話を5分も続けることが出来なかった工場長やメカニックの皆さんが、研修を通じて見違えるように変化するのを目の当たりにしました。
「お客様との会話が楽しめるようになった」という声も良く聞きますし、店舗内でのコミュニケーションも良くなり、店舗の雰囲気がガラッと変わったという事例も多くあります。
「セールスメカニックの育成」が課題であれば、是非、この「共感力」というテーマを研究していただければと思います

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自社のメカニックの共感力のレベルがどの程度かチェックしてみましょう。問題がありそう(チェックが多い)であれば、無料プレゼントの「共感力の高いメカニックを育てるステップ」を活用して対策を検討してみて下さい。

【メカニックの共感力チェックリスト】

  • □自分はメカニックだからとお客様との会話に消極的な姿勢が目立つ
  • □ 普段から表情が硬く笑顔が少ない
  • □ 普段から雑談が苦手で人との会話が少ない
  • □ 一般常識や最近のニュースに疎く人との会話が続かない
  • □ お客様の話を聞かずに一方的に説明してしまう
  • □ お客様に対する説明が事務的で面白くない
  • □ 話す時に声が小さかったり早口だったりして聞き取りにくい
  • □ 声に抑揚が無く話し方が一本調子になりがちである
  • □ 質問をして相手のことを聞き出すことができない
  • □ 人に対する関心が少ない

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ご希望の方には、小冊子「共感力の高いメカニックを育てるステップ」を差し上げます。セールスメカニックの育成のご参考にして下さい。

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    本コラムが掲載されている
    月刊Car Business 2017年第6号
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シニアコンサルタント 瀬野 幸洋 Yukihiro Seno

1986年に大手経営コンサルタント会社入社後、95年から新車ディーラー(カーディーラー)1180拠点以上を支援。営業スタッフの商談力強化、店長のマネジメント力強化等のテーマに取り組む。

管理者を対象にした内観研修(M-SIP)を長年に亘って担当し、自動車販売店の店長や工場長の自己革新事例には事欠かない。

管理者やリーダー社員の仕事に取り組む姿勢を変革し、その成長に寄与することをライフワークとしている。

自動車業界の後継者育成にも数多く関与し、日刊自動車新聞社発行の「クルマ屋を継いで良かった!」の著者でもある。

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