<営業革新コラム>自社客防衛
~3年後の代替を合意する~
車種の併売化時代に勝ち残る
トヨタが20年5月に併売化を前倒しします。既に日産は05年、ホンダは06年に併売化しました。いずれの系列も、市場縮小を受けて車種のラインナップを縮小していく方針のようです。どのお店でも同じ車を購入でき、差別化しにくくなります。顧客との関係が弱い企業は、確実に顧客の離脱が起こります。
自社客防衛の効果的手段
そこで自社客を防衛するには、どのような手段が最適でしょうか。我々が考える手段は、残価クレジットを活用し、新車購入時に将来の代替車種も合意すること、この商談力を保有したスタッフを育成することだと考えています。商談上、大事なポイントは以下の通りです。
① 「1台の車を長く乗り続ける」より「短いサイクルで乗り換えること」が、お客様にとって価値があると、早期代替の価値を訴求すること
② お客様の3年後、6年後のカーライフを具体的に一緒に考え、想定しうる複数の車種を提案し、3年代替の価値を訴求すること
③ そして、3年代替を実現するために、確実に残債を相殺できる買取保証のある残価クレジットの魅力を訴求すること
新車購入時の3年代替合意が防衛に最適
②の訴求は、お客様の不安や迷いを解消するサプライズ提案となり感動されます。
あるスタッフの報告では、お客様が「自分の車選びは走りを大事にしたいが、同居の両親の足腰が弱ったので乗り降りのしやすさを重視したい。また将来、両親が車いす生活になった時を考えると、どの車が良いか迷い、決められない」との悩みに、早期代替、3年代替、残価クレジットを訴求し、その上で、「現在は、足腰に負担をかけない低床の車を利用し、3年後にご両親の足腰が回復したらスポーツカーに、車いす生活になった場合は、その時点で車いす仕様車に乗り換えてはいかがでしょうか。この買い方であれば、3年ごとに見直しできますよ」と提案すると、本当に喜んでいただき、即決で残価クレジットの受注をいただきました。
併売化は全車種を扱える環境となるので、②の将来の提案車種のバリエーションが増えます。この商談力を保有したスタッフには、併売化は、追い風といったところでしょう。その提案を受けたお客様は、この買い方、このスタッフと生涯お付き合いしたい気持ちになります。
3年代替を魅力的に提案できる人材が勝つ
あるスタッフは「お客様と3年代替で合意できれば、2年半経過した時、電話だけで、次の〇〇に代替しましょう、と提案できますね」と話しました。
更にあるトップセールスは、「残価クレジットの購入客を150人獲得すること」を目指しています。3年後に代替合意したお客様を150人確保できれば、「年50人ずつの乗り換え予定のお客様を保有できる。営業として、こんな心強いことはないです」と話しました。
先日も、ある事例報告がありました。2年半前に、残価クレジットで購入したお客様が、初回車検半年前の点検入庫の際、「今のコンパクトカーも良い車だったけど、子供が成長して手狭になった。半年後はミニバンを購入したいので、いくつかパンフレットいただけますか?この買い方は本当に良い買い方だね」と話がありました。
皆さまも、縮小時代に勝ち残る今後の戦略として、3年代替戦略を採用してはいかがでしょうか。
① 入庫予定のお客様を確認し、その時間に接点を持つように準備しましょう。
② 「1台の車を長く乗り続ける」より「短いサイクルで乗り換えること」の魅力を伝えてみましょう。
③ お客様の3年後、6年後のカーライフを具体的に考え、複数の車種を提案し、3年代替の価値を訴求してみましょう。
④ 3年代替を実現するために、確実に残債を相殺できる買取保証のある残価クレジットの魅力を訴求してみましょう。
⑤ 魅力が伝わらない場合、どのポイントが訴求不足だったか振り返りをしてみましょう。
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導入企業の声
管理客との関係性が非常に強固になっていると実感しています。点検入庫の際、お客様がお待ちする間に、若年次スタッフが、お客様と談笑しながら、2年後、3年後の乗り換えの話をしています。全スタッフで、この早期代替の価値を伝え続けた結果、この乗り換えのし易さが残価クレジットという買い方にあると、お客様も理解されているので非常に有難いです。逆に、お客様から次はこの車が良いかな、と相談されている様子を見ていると、全社でこの商談力を強化して良かったと実感しています。