経営コラムColumn

残価クレジット商談の軸ぶれを解消する~チェックポイントは共感力と啓発力~

突然、訪れるスランプ

これまで新車ディーラー(カーディーラー)の支援を通じ、3年半で約800人に対して残価クレジット商談教育を行ってきました。その後1年ぐらい経過し、急にスランプに陥って残価クレジットを獲得できなくなったスタッフがいました。そのスタッフの商談をチェックし、軸ぶれを修正しました。その視点として重要なのが共感力と啓発力です。

共感力とは、お客様の真の要望・ニーズを把握すること

まず、共感力です。営業とは「お客様に喜んでもらう最高の提案をすること」「そのために、いかにお客様の真の要望・ニーズを把握するか」がとても重要になります。その改善には、商談を1件ずつ振り返り、真の要望・ニーズを把握できたかを確認します。把握できなかった場合、その根本原因を下記のチェックポイントに沿って確認します。

  • ★共感力のチェックポイント
    ①お客様が発した重要なキーワードを聞き逃していないか。
    ②重要なキーワードに対し、中途半端な状態で、次の話題に移っていないか。
    ③深堀りして要望・ニーズを捉えても、途中で忘れて提案に活用しないことはないか。
    ④用途とニーズ(車や購入に期待すること)を勘違いしていないか。
    ⑤キャンプなど同じ用途の場合、荷室の広さなどニーズを固定して決め付けていないか。

啓発力とは、お客様の価値観を変えていただくこと

次に、残価クレジットの価値を啓発しているのに、「この買い方はいいね」と言われなかったり、「この買い方で検討したい」と受注見込みにつながらない、などの場合は、そのお客様の傾向を確認してみます。

  • ★残価クレジット獲得につながらないお客様の傾向
    ①「新車はできるかぎり長く乗らないと元が取れない」と考えているお客様
    ②「金利や手数料を払うのは勿体ないので現金払い」と考えているお客様

それぞれのお客様の「価値観や考え方」を変えていただく啓発ができていないことが課題です。ここでは簡単に解説します。
上記①のお客様は、「長く乗ることがお得だ」と考えています。従って、長く乗ることのデメリットである「メンテナンスにお金がかかること」を回避したい気持ちを引き出しながら、短いサイクルで乗りかえるメリット「最新の進化した車に乗ることができる」を啓発することが重要です。そして、短いサイクルで新車に乗りかえるのは「相当お金がかかるという先入観」を上手に解除します。

また、上記②のお客様は、「金利や手数料がかかるデメリット」が最大のネックですので、「それ以上のメリット」を伝えなければ解除できません。ここで、下取額の買取保証がとても重要になります。この点で金利や手数料を払う以上のメリットが伝えわれば、先入観を解除でき、残価クレジットで契約いただけます。

いかがでしょうか?トップの皆様には、共感力と啓発力をチェックし、スタッフの課題を分析してみてはいかがでしょうか。

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導入企業の声

残価クレジットの営業クリニックをスタッフに受診させました。その場に同席したのですが、衝撃を受けました。商談が10分で終了したスタッフやお客様の意向を無視しているスタッフ、残価クレジットを月払いが安い支払い方法と紹介したスタッフなどが多数存在し、これでは新車受注を残価クレジットで獲得できない、と厳しい現実を受け止めました。そこで腹をくくって改善を開始し、今では残価クレジット率は40%を超えました。(統括営業本部長)

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    月刊Car Business 2018年第11号
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代表取締役社長 寒川 誉浩 Takahiro Samukawa

1992年に大手経営コンサルタント会社入社後、95年から新車ディーラー(カーディーラー)100拠点を支援。2002年に残価クレジットFC本部支援、2006年には、委託販売のカーリンクチェーンの本部構築、数多くの研修やノウハウ開発、理念経営、CS向上支援を実践。

営業スタッフの商談力強化、店長のマネジメント力強化から、経営理念の浸透支援、経営戦略策定支援まで自動車販売業に対して幅広い支援実績を持っている。

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