店長が変わった!店舗マネジメントの革新③
想いのこもった『店舗マネジメント重点活動方針書』
前回のコラムでは、店長が、仕事や組織に対して強い使命感を持つことの重要性を取り上げました。今回はそのような革新をとげたS店長のその後の活動を観てみましょう。
『店長の限界突破訓練』では、現状の自分の姿をグループ内観で明確にし、他者からの厳しい指摘も素直に受け入れることで、自己革新テーマを掲げます。その後、店舗マネジメントの実践の中で、この自己革新テーマに取り組むのです。S店長の場合は『強い気持ちをもって、自分の想いを伝え、それを最後までやり切る』を常に意識して、目標達成や人材育成に取り組みました。
よく管理者研修などで、「意欲を高めて帰ってきても、しばらくしたら元に戻ってしまう」という声を聞きますが、『店長の限界突破訓練』は、日常の店舗マネジメントの革新こそが本番です。S店長はまず自店舗の『マネジメント重点活動方針書』を毎月作成し、スタッフと徹底的にコミュニケーションを取ることによって、その活動方針の浸透に尽力しました。
『やり切るマネジメント』の実践
店舗では新規来店の数がどんどん減少し、管理客数を増やしたい会社の目標とは大きく乖離しています。営業スタッフは目標未達が日常となる有様でした。活動方針も、年度計画で決めた数値を1年間変わらず追う、形骸化したものになっていました。
S店長はまず、管理客に対する接触活動を徹底する『代替提案の促進』を最重点方針としました。それは以前のようなスタッフ一律の目標ではなく、管理客数に応じて個別に目標設計をします。そして毎日の個人毎のレビューを欠かさず実施。出来る限りその場で具体的な提案アイデアやトークを一緒に考えました。元エンジニアだった経験を活かした具体的なアイデアはスタッフも大変有効に感じました。また、成果事例が出るとレビューを通じてすぐに横展開し、進捗の遅れるスタッフに対して厳しくやり切ることを迫りました。
その結果、スタッフの活動が大きく変化。中には累計昨対140%の受注実績を上げる者も出ました。同時にお客様に対して慎重過ぎることが課題であった先輩スタッフが、この後輩の活動に影響を受け、自ら積極的に代替提案する姿勢が生まれ出しました。
凄かったのは月末最終日の追い込みです。目標まであと1台というところで、たまたま修理に入庫された車検後5ヶ月のお客様に代替提案。日頃感じていた色や外装の不満を引き出して、グレードアップの即決受注。これも全スタッフが店長の方針とレビューのもと、お客様と接触するたびに代替の声掛けをしていた成果でした。
『毎日』が訓練
いかがでしたでしょうか。S店長は、『厳しいことを言わなければならない時、相手の反応を勝手に想像して躊躇する自分がいる』というグループ内観での気づきを完全に克服し、強い意志を貫きやり切らせる管理者に成長しました。この『限界突破訓練』は、
- 店長とスタッフがお互いにレビュー能力を高めることで、日常の活動のなかで気づきを深め行動革新を促します。
- コンサルタントが、このレビューの内容や量を客観的な立場から評価し、アドバイスすることで、店長が自信を持ってリーダーシップを発揮できるようになります。
すなわち、研修や教育というよりは、管理者としての毎日の訓練の定着なのです。
レッツチャレンジ
- 店長の自己革新課題を明確にしましょう。
- 店長とスタッフのコミュニケーション能力を高める具体的な目標を設定しましょう。
- 店長のレビューの量と質を評価し、フィードバックする仕組みを作りましょう。
今回の無料読者プレゼント
店長の限界突破訓練受講企業の声
B社長(トヨタ系ディーラー)/以前のおとなしい店長の面影は薄れ、迫力のある店長に成長してくれた。スタッフに対する指導力が違ってきました。
F店長(ホンダ系ディーラー)/私と部下とのコミュニケーションが良くなっただけではなく、スタッフ間の協力関係がよくなり、レスポンスの早い組織になりました。
Kスタッフ(日産系ディーラー)/今までの店長とは違って、具体的な情報や提案をタイムリーにアドバイスいただけるので大変動きやすいし、実績も上がってきた。