満期代替率80%の極意
12月15台受注で記録更新したトップセールス
満期代替率80%の極意をご紹介します。
折角、残価割賦で受注しても、満期でお客様に「車検を通して乗り続ける」と意思決定されたら非常に残念です。これを防いで見事に成果創出したトップセールスに話を伺いました。彼は12月の受注15台の内、満期代替で9台獲得し、「満期代替力を強化しなかったら6台で終了したと思います。満期代替の極意は、本当に効果があります」と話しました。それでは、どのように獲得したのでしょうか。
3年前は「乗り続ける」お客様が相次ぐ
実は、このスタッフは、3年前には満期代替率20%と低迷し、多くの満期前のお客様から「乗り続ける」と言われ、挫折していました。お客様に乗り続ける理由を確認すると「今の車に不満は無いから」と断られていたのです。
その後、弊社が新しい代替提案ノウハウを提供しました。それは「不満が無いと代替提案しにくい」を逆手に取るのです。通常お客様は、新車でも「僅かでも漠然とした不満」があります。その不満を顕在化することで、代替ニーズを高めます。
そのためには、お客様の情報を過去、現在、未来にわたってインタビューし、用途やニーズを掘り下げます。
過去・現在・未来のインタビュー力
お客様は、現有車に必ずニーズがあって購入したのです。そこで、購入のきっかけ、用途、その理由や背景などインタビューし、過去のニーズを捉えます。そして、そのニーズが、現在、変化していないかを確認するのです。具体的には、用途の変化、頻度の変化、高速利用の増減、使用者の変更などを把握し、ヒヤリハット体験、使用時の不具合、本当は欲しかった機能などを聞いていくと、不安や不満が明確になります。
さらに、今後どのようなカーライフを送りたいか確認すれば、お客様が期待する未来を理解できます。そしてその未来のために、これらの不満、不安を解消しましょうと、進化した最新機能について情報提供するのです。安全性、居住性、操作性、走行性、経済性など、昨今の加速度的進化は目覚ましいですが、お客様はご存じありません。この用途やニーズの変化に応じた機能や装備の進化訴求が重要なのです。
不満顕在化を後押しする車の進化訴求
具体的には、次のように不満を顕在化します。
購入時、用途に無かった「高速利用」が増えたのであれば、高速走行時の「ヒヤリハット体験」を深堀し、危険を未然に防ぐ高速上の「自動運転機能」をご紹介します。また、「奥様が最近パートを始め車利用が増えて、車庫入れの際、擦ってしまった」が分かれば、この不安を払拭する「最新の駐車支援機能」をご紹介します。
さらには「大きな荷物の積載が増えた」と伺えば、「荷物の積み降ろしの際に、このようなお困りごとはないですか?」と、地面に荷物を置かずにドアを開閉し積載できるハンズフリーバックドアや、大荷物で後方確認できない不安を解消するデジタルミラーをご紹介します。
お客様は、不安や不満が解消されると想像しながら、自身の未装備の車と比較し「その機能が欲しい」と購買意欲が喚起されます。特に、残価割賦の満期到来のお客様であれば「乗り替えに良いタイミングであれば、検討してみようか」と好反応になります。
先のトップセールスは、「これまでは、お客様の情報を得ず、根拠の無い、当てずっぽうな代替提案だった」と振り返りました。それでは「最新装備」を一生懸命に訴求しても意欲が喚起されません。用途やニーズに沿った、お車のお困りごとを把握した上で、最新装備を提案することが重要なのです。
満期代替受注の70%は同一車の進化した車
このように訓練したスタッフの満期代替受注は、約70%が同一車種の代替です。用途やニーズに応じ、心底欲しい機能が付加されると月額1~2万円上乗せしでも代替します。
例えば、本当はエアロが欲しかった不満には、エアロ付きの同一大型ミニバンへの乗替えや、坂道での力不足の不満にはターボ付きコンパクトカーへの乗替え、さらに、USB電源が無くて困っていたお客様には、USB電源付きのハイブリッドカーへの乗替えなど、愛着ある同一車種に機能を付加したいと希望する乗替えなのです。
このように用途やニーズ、その不満を顕在化して、欲しい機能が装備された新型車を提案すれば、お客様は少しの月額の上乗せならお得だと判断し乗り替えするのです。そして、新車減産で納車遅れが想定できれば、時期を前倒して代替提案すれば、受注は増大できます。