店長が変わった!店舗マネジメントの革新②
店長としての使命感
店長のマネジメント力強化の第一歩は、『強い使命感』を感じて仕事に取り組めるようになる事です。
店長にも様々なキャリアがありますが、今回はメカニックとして入社し、工場長から店長になられたケースを取り上げましょう。『営業の経験がなく踏み込んだアドバイスができない』といった意識から部下への指導が弱くなり、『目標達成に向けて、もう一歩踏み込んだ活動をさせきれない』といった課題を持った店長は多いと思います。
今年になって出会ったSさんも、このようなタイプの店長でした。声も小さく、おとなしい人だなという印象で、社長からは、低い目標に満足してしまい店舗のポテンシャルを活かせてない、という評価を受けていました。
店長限界突破訓練では、まず仕事に生きがいが感じられているかを考えます。Sさんの答えは、「仕事は家庭を守り生活をすることに欠かせないもの。今までの人生は、何となく日々を暮らし、生きがいを感じるものではなかった」というものでした。一方で、現在の家庭環境や職場に対し強い感謝の気持ちを持っていることもわかりました。そこで、『自分が今の環境に対してどう恩返しをしなければならないか』を深く考えることを促しました。
Sさんは、自分の生きがいの中心に家庭があったことから、『店長として部下が生活を守っていけるよう能力をつけ、成長させること、それを店舗全員で実現していくことが自分の使命である』と気づきました。今までは内に秘め、見られなかった強い想いが表情に現れ、本当の意味で店長としての使命感を感じた瞬間でした。
自己革新テーマを掲げよう
このような強い想いを持つに至っても、何を変えればよいのか見えていないと、次第にまた意欲も低下していきます。店長限界突破訓練では、次に上司、部下からのアンケート評価をもとに、自身のリーダーシップの現状を見つめ直します。Sさんは、自分が出来ていると思っていたことが、部下からは出来ていないという評価が多くあり、そのギャップに大きなショックを受けていました。『このままでは、自分の使命を果たしていくことができない』という純粋な危機感の中で、『厳しいことを言わなければならない時、相手の反応を勝手に想像して躊躇する自分がいる』という本質的な気づきを得ることができたのです。
そしてSさんは、『強い気持ちをもって、自分の想いを伝え、それを最後までやり遂げる』という自己革新テーマを決め、強い指導力を発揮するために営業スタッフ、サービススタッフの活動計画を毎日レビューすることや、大きな声を出し、自分の行動を変え、部下の行動変革を要求する実践事項を明確にしました。また、自分の想いを伝えるコミュニケーションの重要性に気づいたSさんは、早々にサービスと営業の連携の悪さを解消するため、定期的に工場で活動する時間を増やすなど、以前にはなかった動きに積極的に取り組みました。
今回のSさんの事例にあるように、『漠然と一所懸命に仕事をしている』状態から、店長としての仕事に明確な使命感を持って仕事をしている状態は全く違い、業績が変わっていきます。次回はさらに安定的に業績を伸ばしたこの後の取組みをご紹介しましょう。
レッツチャレンジ
- 自分の生きがいを振り返り、店長としての使命感を明確にしましょう。
- 上司や部下の評価をもとに、使命を果たす為に必要な自己革新テーマを設定しましょう。
- 自己革新を宣言し、自分の行動を変える実践事項を明確にしましょう。
今回の無料読者プレゼント
受講した店長の声
- 営業スタッフ8名/自己革新テーマを「熱意を表現して積極的にコミュニケーションをとる」とし、毎日全員のレビューに取り組んだおかげで、スタッフの活動量が目に見えて増え、業績も向上してきました。(トヨタ A店長)
- 営業スタッフ5名/「毎週毎日のゴールを明確にして共有する」ことを実践事項とし、習慣にしたことで、スタッフの業務効率が上がりました。(ホンダ B店長)
- 営業スタッフ6名/「相手の話をよく聞く」ことを常に意識して実践しました。スタッフのモチベーションが上がり、明るい雰囲気の店舗に変わりました。(日産 C店長)