女性スタッフの能力を引き出す
2016年4月には女性活躍推進法が施行されるなど、職場における女性の活躍は非常に重要なテーマになってきています。ところが、彼女たちの能力をうまく引き出しているマネジャーは少なく、逆に手を焼いてしまっていることが多いようです。
今回は弊社の研修を受講したあと、目覚ましい成果を上げられた女性営業スタッフの事例を紹介させていただきます。
25歳、新卒で入社し3年目の彼女は研修の受講前、仕事に楽しさを感じられず、会社を辞めることも考えていました。なかなか組織に溶け込めず、会社からの期待にも否定的な捉え方をしてしまう自分をコントロールできず、素直になれない自分に悩んでいる様子でした。お客様に対しても販売を押し付けと感じ、提案を躊躇することから、成績も上がらない悪循環に陥っていたのです。
研修ではまず、今までの人生を振り返り、自分の特徴を知り、今後どのような目標に向かって進んでいくかを考えました。その中で、会社からの期待に応えられるかどうかわからない不安に過度に囚われていたことに気づき、まずは短期的な目標を設定し、自分の力を発揮することで存在価値を感じ、組織への共感を高めることを決意しました。
そして商談研修に入り、力を発揮し始めたのです。彼女の強みは気配りと粘り強さでした。負けず嫌いな性格から多くの練習を積み、常にお客様視点に立った提案で商談試験を合格。しっかりした知識に裏付けられた商談で、お客様への配慮はトップクラスでした。それまでは相手の目を見ず、伏し目がちでしたが、しっかりと目を見開いた明るい表情になり、笑顔と身振り手振りを交えた商談は、素直な感情が伝わる好感が持てるものに変わりました。
さらに研修では、商談試験に合格したスタッフはその後、合格できない他のメンバーの応援に回ります。彼女は今まで避けていた周囲との関わりに積極的に取り組むようになり、先輩社員に対してさえも、自分の想いをぶつけることができるようになっていきました。
この経験から、以前は遠慮していたお客様への提案も、自信を持ってできるようになり、なんと翌月には新車5台の契約をとり、そのうち4台は会社の方針で打ち出されていた残クレを獲得したのです。彼女は研修を振り返り、販売台数を伸ばしたことはもちろんですが、組織のメンバーに対する想いが強くなり、そのメンバーの力になりたいと思っている自分の変化も感じ、仕事が楽しくなるとともに、周囲への感謝の気持ちを持てるようになったことが嬉しかったとコメントしていました。
皆さんの会社にも、素晴らしい能力を持っているにもかかわらず、力を発揮できていない女性スタッフが数多くいらっしゃるのではないでしょうか。店長やマネジャーが、女性スタッフの悩み、その特徴や考えをよく理解し、能力を引き出すことのできる指導力を身につけることは、意外なほどに、大きな成果を生み出すでしょう。
レッツチャレンジ
女性は一般的に、他人との関係性を重視する傾向があります。一方男性は、集団で競うことを好む傾向があります。男性のリーダーがこの女性の傾向を理解せず、同じく業績を競うだけの指導をしたとしたらどうでしょう。なかなか力を発揮できないかもしれません。逆にこの特徴をうまく活かすことができれば、最高の気配りができ、お客様の要望を的確につかむことができるのです。
他にも注意すべき男性との意識の違いが数多く存在します。管理者は、このような女性の特徴をよく理解し、十分なコミュニケーションをとることで、その能力を最大限に引き出しましょう!
◆女性の戦力を引き出した研修の導入効果
◆女性戦力化にこんな悩みはありませんか? どんな問題があるか、チェックしましょう。
1、コミュニケーションがうまく取れない
・いろいろな相談に乗っているのに、いつも不満そうにする
・プライベートなことをどこまで聞いていいのか悩む
・いつも話しづらい、恐い雰囲気を出しているのが変わらない
2、やる気を引き出すことができない
・昇進や昇格、責任のある役割に消極的
・仕事を与えても、動きが悪くて困ることが多い
3、何を考えているのかわかりにくい
・褒めても嬉しそうでない
・自分で考えて動こうとしない
・どうも避けられている
4、感情的になられて困ることが多い
・すぐに感情的な反応をされてしまう
・うまい