3年後の代替を合意して残価割賦率を向上する
3年代替提案での躓き
営業本部の渡辺さんは、入社4年次のスタッフ10人に残価割賦の勉強会を実施することにしました。同社では、お客様に「新車は3年代替がお得。それを実現するのが残価割賦」を理解してもらい、「受注時に3年後の代替を口頭で合意すること」を方針としており、その商談力向上の勉強会です。
残価割賦のメリット・デメリット勉強会を実施し、ロープレを重ねることで説明はできるようになりましたが、肝心の「3年代替提案」が魅力的になりません。実際、スタッフがお客様に説明しても「話は面白いけれど、自身の代替はまだいいや」と見込客にならないのです。
悩んだ渡辺さんは、かつて自身が受講した研修講師に相談することにしました。渡辺さんから状況を聴いた講師は、課題を以下の3つに整理しました。
- お客様に関心がなく、真のニーズを捉えられない。
- 代替提案をする際の3年後の進化訴求のバリエーションが少ない。
- その結果、お客様のカーライフがどのように変わるかが魅力的にならない。
そして、講師からは「①はお客様を深く知る共感力不足、②③は、魅力的な3年代替の啓発力不足です。解決には、啓発力を鍛えて、お客様を深く知る必要性を実感した後に、共感力を鍛えると良い。別途、プログラムがありますので検討してください。」との助言を受けました。渡辺さんは、この「3年代替力強化の訓練」を依頼しました。
啓発力強化の訓練
はじめに、3年後の進化した装備を想定する演習として、全ての新型車の安全装備、快適装備の「最先端機能だけ」を列挙するブレーンストーミングを実施しました。受講生からは、「これまでの代替提案では、標準装備された安全装備の説明しかしていなかった。高速道路の完全自動運転の他にも、様々な快適機能が付いている。次のマイナーチェンジや改良で、3年後には他車に装備されている最先端機能が装備されることをしっかり訴求すれば、お客様も理解しやすいですね。」との感想がありました。
次に、同じ車種でも、3年後の進化した車に乗り替えると、カーライフがどのように変化するかのシナリオを描く演習を実施すると、「運転が楽になります」、「より快適です」、「奥様も安心して運転できます」などに留まり、魅力的なシナリオになりません。
講師からは次のようなアドバイスがありました。
「お客様の実現したいカーライフを具体的に伝えるのが提案。『より安全で、より快適になる』では具体的にイメージできないので、お客様は、3年で代替するメリットを感じません。例えば、高速の自動運転機能が装備された場合、『運転が楽になる』だけでなく、『3年後には、家族全員で旅行する機会を増やせるし、遠方の行ってみたい観光地にも行けます。そうすると、ご両親は孫と旅行に行けてうれしい。ご主人も親孝行になる。子供たちも家族みんなとの楽しい思い出が増やすことができます』まで提案すると代替意欲を喚起できます。また、高速の自動運転以外にも、燃費や走行性能は確実に進化しますし、快適装備も、オットマン、シートヒーターやシート・ベンチレーショ、ACコンセントなどで、お客様のカーライフが充実する提案ができます。」
受講生からは、「これまでは、機能しか説明していなかった。お客様のカーライフにどのようなメリットがあるかを説明するとお客様も納得してくれますね。そのためにはお客様のカーライフを深く知らないと提案できないですね。」との感想がありました。この演習で、受講生全員が、お客様を深く知らないと魅力的な3年代替提案ができないことを実感しました。
共感力強化の訓練
次に、お客様役の受講生に顧客設定を渡し、営業役は、代替検討のきっかけ、新車をどのように使うのか、何を重視し、何を楽しみにしているのか、用途へのこだわりなどを5W1Hで深堀し、共感する訓練を実施しました。
受講生からは、「自分の話をしながら、共感すると、商談が盛り上がり、お客様は何でも話してくれるようになりました。」との感想がありました。
そして、受講スタッフ全員が、お客様に関心を持って、共感しながら真のニーズを捉え、魅力的な3年代替提案ができるように成長しました。その結果、残価割賦率だけでなく、お客様に喜ばれる商談が増え、新規客受注率が向上し、紹介も増えたのです。
【読者無料プレゼント】「3年代替提案力を強化する15のチェックリスト」

株式会社アビリティブルームコンサルティング


















