重要なことは、自分の持ち場、自分の活動範囲においてどれほど最善を尽くしているかだけだ。ヴィクトール・エミール・フランクル
ナチス強制収容所での体験記を執筆した『夜と霧』が世界的ベストセラーとなった精神科医フランクルの言葉です。彼は、「人生はどんな状況でも意味がある」と説き、生きがいを見つけられずに悩む人たちにメッセージを発信し続けました。
冒頭の言葉は、「一介の洋服屋」なので仕事に意義を見出せない青年の、「私は、どうすれば人生を意味あるものにできるんですか。」との問いに対する答えとして書かれています。
新型コロナや不況などによってこれまでの「日常」が失われ、不安感が増し、閉塞感が漂うようになると人生の意味や仕事への意義を見失しなってしまうことがあります。こうした時にこそ、仕事に臨む姿勢を正し、己の立場でできることに最善を尽くしたいものです。
カーディーラー業界においては、「お客様のカーライフを豊かにする」という意義があります。営業スタッフ、アドバイザー、エンジニアの違いはありますが、それぞれの立場で自身に何ができるかを考え、全力で取り組むことが可能です。
お客様のニーズやカーライフを知り、それに合った提案をすることや故障や整備の状況などをお客様に分かりやすく説明することでお客様に喜ばれ、頼られるようになることで、仕事に生きがいを見出す人も出てくるでしょう。
また、マネージャー職であれば、店舗ビジョンの実現に向けて、商品力を強化し、人材を育てることに全力を尽くすことができますし、地域貢献などの活動も可能です。
フランクルは、また、「困難に対してどのような態度をとるかということのうちに、その人本来のものが現れ、また意味のある人生が実現されるのです。」とも言っています。困難な状況だからこそ、己と向き合い、最善を尽くせるものを見つけ、生きる意味を見出していきたいものです。